しらいし先生
しらいし先生

こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。

昨今、支援の必要性が求められる「ヤングケアラー」について、その理解と支援、カウンセリングなどについて書いていきたいと思います。

※かんじがよめないおこさまやおんせいでききたいばあいは、こちらのぶんしょうをクリックしてください。(音声読み上げ案内)

ヤングケアラーとは何か?


ヤングケアラー(英: young carer)とは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている18歳未満の子供の事を言います。(定義づけはされていません)

ヤングケアラーは小学生の15人に1人、中学生の17人に1人、高校生の24人に1人、大学生の16人に1人いると言われています。

小学生

15人に1

(6.5%)

中学生

17人に1

(5.7%)

高校生

24人に1

(4.1%)

大学生

16人に1

(6.2%)

※厚生労働省 令和2年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「ヤングケアラーの実態に関する調査研究について」

「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話など」とはどのようなものでしょうか?

上記のように家事や家族のお世話を行う中には、思いやりを育む良いところもありますが、学習面の遅れやスポーツや遊びにかかわる時間の減少などが起きることが多くあります。

健やかな心身や将来の可能性を損なう場合があるためケアラーやそのご家族に向けた支援の必要性が求められています。

受けられる支援につながる


支援を受けるためには、まず自分自身がヤングケアラーであることに気付かなければなりません。

つぎにそれを伝える必要性があります。

学校の先生、学校のスクールカウンセラー、お住いの地区のヤングケアラー担当者などです。

自分の地区のヤングケアラーを担当している部署はこちらに載せてあります。

ヤングケアラー担当部署一覧 – ヤングケアラーポータル | 一般社団法人ヤングケアラー協会

愛知県の担当部署:愛知県 福祉局児童家庭課 電話番号:052-954-7468

ヤングケアラーが自分で気づいて相談するケースはまだまだ少ないといわれています。

こんなことで相談していいのかな?

当たり前のことだと思うけど。。。

なかなか判断が難しい場合は、その難しさも含めて相談されてみてください。

意外と自分やご家族にできる支援がみつかったり、助かったりすることもあります。

ケアラーの心理をサポートするもの


なかなか自分のしたいことができない

自暴自棄になってしまう

なんで自分だけ。。。

充実感はあるもののどこか空虚感が、、

いつまでこれを続けるんだろう

いつまでできるんだろう

ケアラーの心理はケアを行うことで精神的な負担も強いられることが多くあります。

家族のためを想って献身的な思いを持てる場面もあれば、ネガティブな思いに支配されて、やる気を失ったり、あきらめを感じたりしてしまうこともあります。

社会的に、精神的に孤立してしまうとどこか絶望に近い感覚に襲われることもあります。

ケアラーは自分で何とかしないといけないと思いがちですが、それが難しい場面もあります。

社会で支援していくほうがご家族や自分の将来もよりよくなることも多くあります。

心理をサポートしてもらうことは恥ずべきことではありません。

ケアには代償も多く、心理をサポートをしてもらうべき時期です。

上述した関係機関や私にご連絡をいただければ適切な関係機関につなげることができますし、お話を伺うことができます。

自分の無価値観からくる自殺願望


  • 勉強がついていけなくなってきた
  • うまく家族をサポートできない
  • 気持ちがふさぎ込んできた
  • みんながうらやましくて
  • なんでじぶんだけ
  • 希望や夢がなくなってきた
  • あまり存在する意味がない感じがする

このような気持から自分を無価値のように感じて、

死にたいと自殺願望を感じることもあります。

ケアラーをしながら学生生活をしていくことは大変なことです。

自暴自棄になる方もいます。

そういう時期だってあるものです。

ただ一人で抱え込むには大きすぎるものもあります。

社会にはそれを支えることができるものがあるかもしれません。

多くのヤングケアラーの先輩方は、若い時に諦め絶望的に感じてきた背景を語ってくれています。

しかし「あの時の絶望感に飲まれずに生きてきてよかった」というかたも多くいます。

絶望感は一生続くように思いますが、自分の環境が変わってくるとふしぎなくらいかわることもあります。

「なんであんなに絶望視してたんだろう?」と自分でない感覚があるほどです。

絶望があっても、支援が適切に入れば、本当に変化が生まれてきます。

ご一報されてください。

少し勇気がいりますが、その勇気が人生を変えていきます。

人生は少しの勇気で目まぐるしく変化していきます。

参考となる相談窓口、支援関係機関一覧



相談内容機関・窓口名問い合わせ先


虐待の相談以外にも子供の福祉に関する様々な相談児童相談所相談専用ダイヤル電話番号:0120-189-783(24時間受付)
いじめやその他の子供のSOS全般24時間子供SOSダイヤル(文部科学省)電話番号:0120-0-78310(24時間受付)
「いじめ」や虐待など子供の人権問題に関する相談子どもの人権110番(法務省)電話番号:0120-007-110(平日)
家族のこと、家の中での困りごと等についての相談日本精神保健福祉士協会「子どもと家族の相談窓口」kodomotokazoku@jamhsw.or.jp


対象者・内容会・支援団体名
精神疾患の親を持つ子供の会精神疾患の親をもつ子どもの会(こどもぴあ)
精神疾患の家族を持つ人の家族会公益社団法人全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)
障害者のきょうだいシブコト障害者のきょうだいのためのサイト
全国きょうだいの会
認知症の家族を持つ子供の会若年認知症の親と向き合う子ども世代のつどいまりねっこ
ヤングケアラー・若者ケアラーのオンラインコミュニティYanclecommunity(ヤンクルコミュニティ)
家族のケアをしている中高生のオンラインコミュニティほっと一息タイム(一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会

名古屋こどもカウンセリングとSST教室のご案内


当教室では、直接面談して行う方法と電話やオンラインで行う方法の二つからご相談を承っております。

※離席する、席に座れない場合のオンラインは非常に難しいことが多くあります。報酬の設定などにもよりますが、難しい場合は、対面が基本になります。

初回10分無料相談がお電話で行えます。(直接お電話してもらっていいですが、お電話が取れないときもありますのでご了承ください)

これはミスマッチ防止のため、本当に求めているものと合致できるかを判断するものとしてサービスとして行っています。

基本的なご利用料金は「個別セッション(約55分フィードバック含む)6000円」になります。

※ご両親にはこちらから相談して行うかどうか交渉することができます。最初のお子様のお電話だけでお金が発生することはありませんのでご安心ください。

面談できる場所は2025年4月に開室予定です。

お問い合わせ


お問い合わせは下記のフォームにご記入いただき、最後に送信ボタンをクリックしてください。

基本的には、メールでの返信になりますが、直近のご予約やメールでの送信や返信が来なかった場合にお電話でご連絡させていただく場合がございます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。