夏休み明けの2学期に起きやすい問題とその対応や予防方法について、この記事で説明していきたいと思います。
夏休み明けの2学期に起きやすい問題
子供たちの大好きな長期の休みの「夏休み」ですが、2学期に入って「いきしぶり」「不登校」などになりやすい時期でもあります。
昔は夏でも今よりは過ごしやすく、外で昆虫をとったり、公園や自然の中で汗をかきながら遊ぶ経験ができていましたが、現在はあまりの猛暑により室内で過ごすことが多く、遊びもデジタルなものへと移行しているケースが増えています。
時代の変化で仕方ない側面もありますが、その変化によって
- 運動不足が起きる
- ストレスが少ない環境に適応(慣れてしまう)してしまう
- 日に当たらない
- 受動的で受け身な行動が増える(ただテレビやyoutubeをみる)⇒脳を使わない
- 危険認知と自己管理(昔は一人でいろいろな場所に行き、自分で自己管理を自然にしていた)
- 生活リズムの乱れ
などに違いが生まれています。
特に夏休みのストレスが少なく、遊びが多い楽しい時間になれてしまい、学校生活を想像すると今まで以上にストレス過多に感じてしまうこともあります。
※アクティブに動いていたり、モチベーションが高いまま維持できていたら問題ない場合も多くあります。
それに加えて今まで感じていた
- 勉強が苦手(算数が難しいなど)
- 人間関係で困っている
- 怒られることが怖い
- 失敗やうまくいかないことが怖い
- めんどくさいことが多いと感じる
- なぜ勉強したり、学校に行かないといけないかがわからない
- 家にいたい
- 給食が苦手
- もっと遊んでいたい
- 逃げたい、回避したい
などの悩みや想いが加わり、2学期に学校へ行きたくない、という気持ちに発展していくことがあります。
適応から考える予防法
わたしたちは、その場の環境や状況に慣れていく「適応する力」を持っています。
それは良い方向にもそうでない方向にも起こります。
学校のハードな環境でも最初は適応が難しくて、毎日通うことで慣れてきてそれが当たり前の感覚になったりします。
逆に楽な環境に適応しすぎて、高負荷な環境への適応が難しくなることがあります。
そのため夏休みのゆったりとした時間も大切にしながら、少しずつ2学期に向けて階段を上るように負荷をかけていくと適応がしやすくなるお子さまがいます。(場合によっては夏休みもハードにいろいろ予定を入れておくほうが良い子もいます)
もちろん何もしなくても問題ない場合はいいのですが、少し心配な場合は楽しみながらできる運動などを取り入れて、体力や負荷に耐えられる身体作りをしていくといいですね。
体が適応できると心も適応しやすくなります。お子さまの場合はそこから行ってあげるといい場合があります。(お子さまによっては心の適応を進めるカウンセリングや声掛けなども有用なケースもあります)
猛暑の夏休みになって、涼しいクーラーの中で運動もあまりしない低ストレス状態で過ごしている場合には、2学期になって急にその差を埋めると、大変さを強く感じる場合があります。
家の中でもそのお子さまができる範囲で楽しみながら体を慣らしていけると2学期への適応が進みやすくなると思います。
また外の暑さに慣れていく順応する機会を作るとよい場合もあります。
苦手分野や悩みに向き合う
人それぞれ苦手なことは異なりますし、悩みもそれぞれ違うものです。
もともともっていた悩みや苦手さが、2学期の行き渋りや不登校につながることもあります。
うまく向き合っていくことも大切な場合があります。
- うまくいかないこと(うまくできない)や失敗に慣れる
- 怒られることの耐性をつける
- 苦手な算数や国語のわからないところをわかるようにしていく
- コミュニケーションの練習やこころの苦しさに向き合う
- 苦手なことをすこしでも改善させる
- 悩みを相談する
家族の中で解決できない場合は、こちらのような相談機関や休み明けのスクールカウンセラーや担任の先生に相談するのもよいでしょう。
行き渋る、不登校になる要因を置いたままにして、精神論で何とかなる場合もありますが、そのお子さまの困りごとはできるだけ早めに解決できるとよいですね。
精神論的な努力だけでは疲弊してしまうケースもあります。
お家の環境設定の重要さ
夏休みのような長期休みはお家の環境設定の影響を非常に強く受けます。
お家によっては、ゲームやスマホなど自由開放している場合もあれば、通常時と同様の制限がある場合もあれば、お手伝いに応じて増減する設定もあります。
習い事やトワイライト、デイサービスなどで時間を多く設定して活動的な夏休みを設定するケースもあれば、夏休みを堪能できるように自由に設定されている家もあります。
これが最も良い、といった正解をすべてのお子さまと家庭に当てはめることはできません。
そのお子さまとご家庭に合った方法を探していくことが大切です。
夏休みの後半に少し2学期を想定して環境設定を変化させたり、事前に2学期での環境設定の予告と同意を得るなど、事前に想定して動くことも大切かもしれません。
こどもを信じる気持ちとダークサイド
子供とかかわるうえで大切なことはたくさんあります。
その中でもこどもの力を信じることは非常に大切です。
親が信じてくれている、と思うと力を発揮しやすくなるお子さまも多くいます。(なかにはあまり気にしない特性のおこさまもいます)
2学期の学校に適応できるように信じることも大切になります。
しかしそれと同時に理解しておかなければいけないことがあります。
こどもはまだ「こどもの脳」であるということです。
自分だけでは自己制御が難しく、長期的な報酬よりも短期的な報酬に目がくらみやすい脳であるということです。
親が子供を信じているだけですべてうまくできればいいのですが、難しいケースもあります。
わが子の特性を理解して、
どのように関わり
どのような設定を行い
どのように勢いや自信をつけていくか
を判断していかなくてはなりません。
当教室では、そういったご相談にも応じております。
2学期のいきしぶり、不登校に対応するための相談
名古屋こどもカウンセリングとSST教室は、
①療育的なアプローチ
②心理的アプローチ
③身体的アプローチ
の3つができる相談室兼教室です。
この3つを横断的に学び、統合的にアプローチしたいと思い、この教室を作りました。
2学期の学校や園に対して不安感があったり、「行きたくない」と夏休み中に言っていたり、2学期になって難しくなった場合、お早めにご相談いただければと思います。
そのお子さまに合った方法で対応させていただきます。
学校へ行かない日の環境設定もとても重要になります。
うまく休ませることと遊ばせることは別の意味でとらえていかないと問題を大きくする場合があります。
お電話ですと10分無料相談を行っております。(予約は不要で直接お電話ください。繋がらなかったら掛けなおします)
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カウンセリング(心理療法)とトレーニング料金
個別セッション:6000円(約55分)
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