こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。
自分自身が「人から嫌われることが怖い」と感じたり、保護者が「うちの子、嫌われることが怖くて心配」と感じる方に向けて、その心理と問題に対応するカウンセリングやSSTについて書いていきたいと思います。
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嫌われることが怖い心理
誰でも人から嫌われることは好きなことではありません。
嫌われることは嫌なことですが、怖いという感覚まで感じない方もいます。
嫌悪感を感じるのと、恐怖に感じるのでは心理的な負担も大きな違いがあります。
その違いは何があるのでしょうか?
嫌われると、
- いじめられるから怖い
- 仲間はずれが怖い
- 友達がいなくなるのが怖い
- いじられるのが怖い
- 孤立や孤独になるのが怖い
- うまく関係を修復できるか心配で怖い
- 自分の価値が感じられなくなりそうで怖い
- 学校に行けなくなる感じがして怖い
- なんで怖いかわからないけど怖さがある
といった影響によって怖さが出てくることが多くあります。
今まで見たり、経験してきている嫌な体験やトラウマなどが影響している場合もあります。
嫌われるのが怖くて、
- 過剰に気を遣う
- 嫌われないように過剰な努力してしまう
- 好かれようとし過ぎてしまう
- 喧嘩しないように無理してしまう
- 自分の本音を隠してしまう
- 気疲れする
- 興味がなくてもあいそよくしている
など自分の気持ちとは裏腹に相手に合わせすぎて疲れてしまうことがあります。
でもそもそも私たちはなぜこんなに嫌われることが怖いのでしょうか?
それを理解するには人間という生き物を知る必要があります。
社会的動物と嫌われることが怖くなる心理
人間は独自の社会をつくって生きる社会的な動物の一種です。
原始のころは家族という単位で生活していたかもしれませんが、少しずつコミュニティが広がり、村、町、国といった大きな社会を作ってきました。
その理由としては、協力して生きることで生き延びられる確率が高まったからです。(もちろんその安心感も付随します)
家族単位で生活すると獲物や野菜、果物が取れないと生きていくことができません。
みんなでそれぞれ採るものを協力すれば、だれかがとれなくてもカバーできます。
そうやって徐々に協力の輪が広がり、社会を大きくしてきました。
社会が大きくなるにつれ、悪いことや協力しない人も現れてくるため、「ルール(法律)」や「モラル」が必要になります。
太古の昔はけっこうひどい処罰が多く、悪いことをしたら首を落とされたり、その人間がコミュニティに不要だとすれば「追放」していた時代がありました。
その歴史は今のようなモラルある時代より長く、私たちの遺伝子は影響を受けます。
「嫌われる=追放」→「追放=生死にかかわる危険」と感じる感覚があるかもしれません。
もちろん今でこそ社会から追放というものはありません。
でもこどものコミュニティグループの中から追放というのは「いじめ」のような感覚で残っていることがあります。
しかし社会から見放されたわけでもなく、また別のコミュニティに所属すればいいのですが、学校が同じだとそのグループと鉢合わせしてしまいます。
そういった苦痛は現代ならではのものがあるかもしれません。
ここで伝えたいものとしては、グループや人から嫌われることは遺伝子的に強く恐怖感を感じることがあるのは「当然」であることを知っておいてほしいと思い、この記事に書いております。
嫌われるのが怖いと感じることはある意味、正常な反応でもあります。
しかしその恐怖が強ければなかなか学校生活がうまくいかないことも多くあります。
どうすれば改善していくのでしょうか?
嫌われることが怖くなるにはどうすればいいのか?
嫌われることが怖くなくなるには人それぞれ持っている原因や理由にアプローチをする必要があります。
その原因や理由には、
- 人からの評価を自分の評価にしているところが大きい
- 好かれているか嫌われているかで人間を評価している
- 自分のありのまま以上に評価を求めすぎる
- 嫌われて嫌だった記憶やトラウマが影響している
- 仲間外れやいじめが怖い
- 嫌われてはいけないと強く思い込んでいる
- みんなから好かれないといけないと思い込んでいる
- 理想の自分が高すぎる
- うまくコミュニケーションが取れない
- 本音や自分をさらけだせない
- ついついいい顔をしたくなる(八方美人)
- いい人であらなければいけないと教育された
- もともと自己肯定感や自信が少ない
- 現実以上に人から嫌われていると思い込んでいる
- お友達とけんかして修復できなかったトラウマ(嫌な思い出)がある
などがあります。
一つだけが影響している場合よりも複数の要因が絡み合って影響していることが多いかもしれません。
「嫌われてもいいか、と思えたら嫌われる怖さは消える」とよく言われます。
確かにそうですが、そう思い込もうとしてもうまくいきません。
なぜなら上記にあるような複雑な要因が「嫌われたくない強い感情」を作り出すからです。
自分の影響している原因や要因をクリアにしていくと「まあいいか」「なんであんなに悩んでいたんだろう」という感覚が心から生まれてきます。
3つの方法から考える「嫌われることへの怖さ」への対応
当施設では下記3つの方法からクライアントに最適な手段を組み合わせて、改善のサポートを行っております。
①カウンセリングによる対応
カウンセリングでは、まず苦しい気持ちを言葉にしながら気持ちを癒したり、頭の中が整理できるようにしていきます。
嫌われることへの怖さに対して、
- 何がその怖さを強くしていたのか?
- その理由はなにか?
- もっと根源には何があるのか?
がわかってくると少し全体像が理解できて、気持ちも少し落ち着く傾向があります。
自分を責めている方も多くいますが、そんなに責める理由が実際にはあまりないことがわかると精神が回復していきます。
自分が少したてなおってきたら、そこから問題の根本に向き合っていく作業です。
カウンセラーとの信頼関係も大事になっていきます。
少し苦しい場合もありますが、やり終えていくと「フッと」力が抜けて、安堵感や安心感が増えていきます。
必要な要因も複数ありますのでほぼすべてやっていくと、
「なんであんなに怖かったんだろう」
という気持ちが自然と湧き上がってきます。
この感覚が出てきたらゴールに近い感じです。
嫌われる怖さを乗り越えたら今後の人間関係や人生に良い影響をたくさん与えてくれると思います。
死ぬまで人とかかわらないといけないのでとても大きな精神的な成長となると思います。
②SSTによる対応
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)では、どのようにすれば他者とよい関係を結べるか、その問題や大変さが改善するかを学ぶことができます。ただ学ぶだけでなく、学んだ後は実践形式で体験していきます。人数がそろえば集団でも行うことができますし、外部環境に出て練習することもできます。
人とのかかわりがうまくできない、気を使いすぎる、といった場合に信頼できるカウンセラーと練習することができます。
コミュニケーションのスキルは身に付けばほかでも出しやすくなりますので必要な方はこのSSTも行うことができます。
③ストレスマネジメントによる対応
ストレスマネジメントでは、生きづらい原因となるストレスを特定して、ストレスをできるだけ減らしていきます。またストレスからの回復力が弱いケースでは、それを強めるためのセッションや資源を活用します。捉え方を変えていくことによってストレスの強度が変わったり、発散する方法が増えるとストレス許容量が変化したりします。
負の循環を生み出す思考法がみについていたらそれを変える思考を学び、使ったりします。
ストレスの発散がうまくできないかたは一緒に考えていくこと、自分に合った発散方法を学ぶことができます。
まずは話しながら一緒に決めていきましょう!
名古屋こどもカウンセリングとSST教室のご案内
当教室では、直接面談して行う方法と電話やオンラインで行う方法の二つからご相談を承っております。
※離席する、席に座れない場合のオンラインは非常に難しいことが多くあります。報酬の設定などにもよりますが、難しい場合は、対面が基本になります。
初回10分無料相談がお電話で行えます。(直接お電話してもらっていいですが、お電話が取れないときもありますのでご了承ください)
これはミスマッチ防止のため、本当に求めているものと合致できるかを判断するものとしてサービスとして行っています。
基本的なご利用料金は「個別セッション(約55分フィードバック含む)6000円」になります。
面談できる場所は2025年4月に開室予定です。
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