こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。
自分自身が「学校(園)に行きたくない」と感じたり、保護者が「子供が学校(園)に行きたくないと言っていて心配」と感じる方に向けて、その問題に対応するカウンセリングやSSTについて書いていきたいと思います。
※かんじがよめないおこさまやおんせいでききたいばあいは、こちらのぶんしょうをクリックしてください。(音声読み上げ案内)
学校(園)に行きたくないという気持ちと理由
「学校(園)に行きたくない」と思うこと自体は、多くの子供が思ったことがある気持ちかもしれません。
しかしその気持ちが強くなり、実際に学校や園に行きにくくなったり、行き渋りや不登校(不登園)、身体症状につながると大変つらくなってしまいます。
学校(園)に行きたくない理由にはどのようなものがあるでしょうか?
- 人間関係の悩みやストレス
- 集団が苦手
- 環境に慣れていない
- 学習面での悩みやストレス
- 理解できないものが多い
- 運動面での悩めとストレス
- 居心地の悪さ(居場所がない)
- 家の居心地の良さとのギャップ
- 家族との関係性
- 行く理由がわからない
- 理解してくれる人がいない
- ゲームやYOUTUBEなどが行いたいから
- 一度休むんで楽だったから
- 逃避したくなる特性がある
- 遊びたい(その気持ちを制御できない)
- いじめやいじりによる悩みとストレス
- 病気や症状のストレス
- 過敏性腸症候群(IBS)や恐怖症
- 周囲の目が気になる、不安、怖い
- 障害やHSP、グレーゾーン特性によるもの
- 朝が起きられない
- 無気力やよくうつ
- 性格的な難しさ
- うまく休めてない、ストレスの発散ができない
- 母子分離や愛着の問題
- 感覚過敏
など様々な理由があります。
学校の問題もあれば、家族の問題、自分自身の問題、関係性の問題、医学的な問題もあるでしょう。
一人で頑張って改善するものもあれば、家族の協力が必要な場合もあり、専門家の介入が必要になることもあります。
一人で頑張っても難しければ、近くの理解してくれそうな人に伝えましょう。
それはスクールカウンセラーでも、先生でも、親でも、難しければ私にでもいいです。(その場合10分くらいですが、無料でお話を聞いて必要な社会的な連携をとりますからご安心を)
わたしもこの気持ちで苦労した経験があります。
時代的な難しさから考える
「自分たちの時代はもっと厳しかったのに学校へ行っていた」
「殴られてでも学校へ行かされていた」
そんな時代を生きてきた大人にとって、なぜこんなに不登校(園)が増えているか理解しにくい場合もあります。
時代的な違いを理解しなければならないところがあります。
人間は生きる環境に適応する機能を持っています。
厳しいことが当たり前の時代では、その厳しさに適応しようとします。
ものがないことが当たり前の時代では、その貧しさに適応しようとします。
時代が変わり、厳しさとやさしさが混在する時代になってきました。
それは厳しさのある時代を生きてきた大人がもっと優しく、理解を示すことを求めたおかげです。
しかし一方でやさしさにも適応しようとするのが人間です。
やさしいかかわりが多い世の中になる反面、厳しさや強い言葉がストレスになり、ストレス耐性が弱くなる方向へ適応することがあるのです。
物がない貧しい時代を生きてきた人たちが、楽しいものをたくさん作ってくれました。
そのおかげで今の子供たちは楽しい遊びを選択できるようになりましたが、一人遊びが増えたり、その中毒性から抜け出しにくくなってしまう現象も起きています。
今の時代は、そういった難しさを持っているのです。
貧しき苦しい時代には、より良い時代を作ろうと苦しさをばねにできていた時代がありました。
それがある程度の発展が完成(行き詰まり感)しつつあるなかで「なにをすればいいんだ??」と子供が思う理由にも目を向けなければなりません。
将来への希望や夢を見失いやすい時代なのです。
なぜ学ばないといけないのか?
なぜ働かなくてはいけないのか?
と疑問を感じやすくなるのです。
しかし今の時代は今の時代で解決すべき問題も多いものです。
そこに自分のやりたい仕事や夢をうまくみつけていくことも生きていくうえで重要な役割を果たします。
今の時代は今の時代で難しさを抱えているんですね。
何が原因と要因になっているか気づく
「学校(園)に行きたくない」と思う気持ちがあっても理由は人によって違います。
理由は一つと思っていても、たくさん関連していることがあります。
例えば、学校のお友達との関係で問題を抱えているケースでは、
- 人の目や気持ちが人一倍気になる
- 友達の気持ちを理解するのが難しい
- 自分を優先してほしいと思ってしまう
- 関わり方がうまくできない
- 相談がうまくできない
- 相手に自分の気持ちが伝えられない
- 実際は相手の問題もある
- そこに気付かない大人の問題
- 学校側の問題
- 家でストレスが発散できない(逆にたまる)
- 勇気づけをしてくれる大人がいない
といったように一つの問題でも複雑にかかわりあって構成されています。
どこにどうやってアプローチをすればいいかは、大人や先生、スクールカウンセラー、私のような心理の先生が教えてくれます。
学校側に知らせる必要があれば連絡し、一緒に話しながら適切な対応をお願いすることもできます。(必要な関係機関と連携します)
4つの方法から考える「学校(園)へ行きたくない気持ち」への対応
当施設では下記4つの方法から相談されるクライアントに最適な手段を組み合わせて、改善のサポートを行っております。
①カウンセリングによる対応
カウンセリングでは、お子様や保護者さまと話す中で、苦しい気持ちが癒えたり、問題の重要な原因やポイントが明らかになっていきます。
会話だけでその問題がクリアできるものであればそのまま進んでいきますが、トレーニングや環境設定などが必要であればそちらへ移っていきます。
自分の性格やとらえ方などもこのカウンセリングを通して学びなおすことができます。
また身近な家族の理解や手助けが必要な場合は、その方法を一緒に考えていきます。理解だけでなく、環境設定や遊びの調整が必要な場合もあります。
またどれくらいのかかわりでどのような対応が良いかも調節していきます。
IBSや恐怖症もたくさんのセッションを行ってきているので、そういった難しい対応もカウンセリングやSSTを通して行うことができます。
発達特性、性格の特性、HSPなどでは、どこを改善して、どこを受け入れて活かしていくかも一緒に考えていきます。
カウンセリングでは当人が理解される経験ができる方法ですのでおそらく対応の中心になってくると思います。愛着特性のある場合は、また特別な対応が必要です。
頑張らなければならない理由、なぜ勉強をしないといけないのか?疑問に思う方には、その子が分かりやすい形で理解を促す必要があります。それはゲームやYOUTUBEの制御も同様です。
理由が必要な原因や要因も多いですね。
いじめやいじりがある場合は、慎重な対応が必要になります。
行きたくなくて腹痛や症状が出る場合も多くのセッションを行ってきていますので過去に乗り越えた人たちの方法をお伝えすることができます。
②SSTによる対応
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)では、どのようにすれば他者とよい関係を結べるか、その問題や大変さが改善するかを学ぶことができます。ただ学ぶだけでなく、学んだ後は実践形式で体験していきます。人数がそろえば集団でも行うことができますし、外部環境に出て練習することもできます。
人に相談できなければ、それを外部の世界で対応できるように考えていきます。
お友達とかかわりに難しさがあれば、その練習を実践形式で先生と行います。慣れてくると実生活でも使いやすくなります。
③ストレスマネジメントによる対応
ストレスマネジメントでは、生きづらい原因となるストレスを特定して、ストレスをできるだけ減らしていきます。またストレスからの回復力が弱いケースでは、それを強めるためのセッションや資源を活用します。捉え方を変えていくことによってストレスの強度が変わったり、発散する方法が増えるとストレス許容量が変化したりします。
原因のなかにストレス耐性や回復力などに問題を抱えている場合は、それを強くするための学習と練習を行います。
④療育による対応
幼児などの療育では、登園しにくくなっている原因に対する課題を設定したり、必要に応じて
- 自分の気持ちや要求を伝える練習
- お友達のかかわり練習
- 不器用さであれば、手の巧緻性のトレーニングを
- 眼球が動きにくいのであればビジョントレーニングを
- 運動がうまくいかないのであれば運動療育やボディーイメージを
- うまくできないことへのストレス負荷のもんだいがあれば受け流す妥協トレーニングを
- 一緒に遊ぶのが苦手な場合は、遊戯療法を
- 意見が言いにくい場合はディスカッションレッスンを
- 会話がうまくできないなら会話の練習を
などそれに付随するスキルに関して改善するように課題を設定していきます。
どのアプローチで進めるかは話しながら一緒に決めていきましょう!
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