こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。
「朝なかなかすぐに起きられない」と悩んだり、「子供が朝起きれなくて起こすのがたいへん」と感じる保護者の方に向けて、その問題に対応するカウンセリングやSSTについて書いていきたいと思います。
※セッションのご案内は最後にあります。(面談できる場所は名古屋市ですが、お電話やオンライン通話で全国や海外からもご依頼いただいております。)
※かんじがよめないおこさまやおんせいでききたいばあいは、こちらのぶんしょうをクリックしてください。(音声読み上げ案内)
子供起こすのも大変で、ストレスもたまる
- 何度声をかけても起きない
- 起きても二度寝する
- 起こすと怒ったり、イライラしてくる
- 時間が間に合わない焦りで疲れる
- 良く起こることで正直つらい
- どこまで厳しくすればいいかわからない
などこの悩みを抱える保護者の皆様は、ストレスもたくさん抱えてしまいます。
保護者の方もイライラしたり、怒ったり、叱ってしまうこともあると思います。
朝はみんなの出発が重なっています。
いろいろな家族への影響も起きます。
その分、感情的になってしまうものです。
親として葛藤もあります。
甘やかしていいものか?
それとも厳しくしていくのがいいのか?
自立を促したいけど放置していると問題は解決しない感じがする。
などいろいろな不安も付きまといます。
親は将来のことも考えますのでお子さんより余計に深刻に感じることもあります。
一時的であればまだいいのですが、長期的になると本当に心労も大変になります。
(胃や十二指腸に潰瘍ができるくらい大変さを感じる方もいます。。。)
この記事ではいろいろな理解がすすめられるように書いておりますし、カウンセリングで改善することもできます。
学術的な視点から考える
日本の小児科領域では、
「朝起きられない」=睡眠や覚醒リズムの乱れが
体内時計のズレとなり起きてしまうことが指摘されています。
この睡眠リズムは乳児期から形成されるため、小さい頃のからの生活に影響を受けています。
日本の子供たちは慢性的に睡眠不足になっているという記事もみたことがあるかもしれません。
米国睡眠医学会は、
1〜2歳児は11〜14時間
3〜5歳児は10〜13時間
小学生は9〜12時間
中学・高校生は8〜10時間
の睡眠時間を推奨しています。
あなたのお子さんはどうでしょうか?
日本の小中学生の睡眠時間を見てみると、
小学生の平日の平均睡眠時間は男子8.9時間、女子8.8時間
中学1年生は男子が7.9時間,女子が7.5時間
などと報告されている論文もあり,推奨睡眠時間を確保できていないことがわかります。
日本の大規模研究(約2.5万人)では
睡眠の問題は不登校の要因の一つとして関連していることを明かしており、
学校適応や社会適応とも直結しています。
不登校児童の医学的な問題についての検討では
睡眠障害が60%
神経発達症が57%
とする報告もあります。
朝が苦手でうまく起きられない
- 朝が苦手
- 朝起きるのが大変
- なかなか起きられない
- 目覚ましが聞こえなくて
- うまく起きられなくていらいらする
- 目覚めが悪くて学校を休みたくなる
- やる気が出ない
このように朝起きることに対して苦手な方がいます。
朝に強い人もいれば、夜型で朝に弱い方もいます。
以前であればそういった言い方でしたが、現在では「クロノタイプ」という言葉を使いはじめています。
ある医学的な調査では、
①強い朝方のクロノタイプ8.4%
②朝方のクロノタイプ22.7%
③中間型のクロノタイプ41%
④夜型のクロノタイプ22%
⑤強い夜型のクロノタイプ5.9%
といった割合で人によってタイプが異なることが分かってきています。
ほかの遺伝的要素と同じく約5割くらいは親と似たタイプを引き継ぐようです。
ここで重要なのは、そういったタイプの体質があることだけではなく、
小学生までは「朝方」傾向が強くなり、10代後半以降には「夜型」へとシフトしやすい傾向があるということです。
前まで朝起きれていたのになかなか起きれなくなってきた中学生や高校生、大学生なんかはこういった影響もあるかもしれません。
実は自分の朝方か、夜型かをセルフチェックするものが国立精神生理研究部より配布されています。
下の「回答はこちら」のこちらの部分に載せておりますのでセルフチェックしたい方はご利用ください。
朝型夜型質問紙
あなたの朝型夜型傾向を判定します。回答はこちら。
[引用文献]石原金由, 宮下彰夫, 犬上牧, 福田一彦, 山崎勝男, 宮田洋. (1986). 日本語版朝型-夜型(Morningness-Eveningness)質問紙による調査結果. 心理学研究. 57: p87-91.
ちなみに私の結果はこちらです。(若い頃はおそらく夜型判定もあったかもしれません)
追記:2026年4月24日に再度受けてみると68点になり、超朝方に近づいていました。

学校生活は「朝型」向きに作られており、海外の学校では睡眠不足を解消するために授業を遅らせる学校もあるようです。
朝うまく起きられない理由と原因
先ほど紹介したクロノタイプの問題もありますが、他にも
- 夜型の生活習慣になれてしまっている
- ストレスが多い・反抗期
- 自律神経が乱れている
- 学校へ行きたくない
- 起立性調節障害
- 愛着形成の問題
- 人間関係の問題
- 変化が強い(入学、新しいクラス、発表しないといけない)
- 無気力や疲労感
- ゲームやYOUTUBEなどの影響
などがあります。
1.夜型の生活習慣になれてしまっている
夜遅く寝る習慣によってその習慣が身に沁みつき、夜眠くなるような体内パターンが出来上がってしまいます。
この場合は、それを少しずつ前倒しにしていくことで朝方に近いパターンを作ることができます。
寝る時間を決めることも大切ですが、朝起きる時間を一定にしていくことで眠たくなる時間を前倒しすることもできます。
2.ストレスが多い・反抗期
ストレスが多く、自律神経を乱したり、ホルモンのバランスを崩すことで朝起きれなくなることがあります。
- ストレスが多い、強いというところに認知的・行動的にアプローチする
- ストレスから回復するレジリエンスを強くするアプローチ
- ストレス対処能力を上げていくアプローチ
当教室でも行っているカウンセリングやストレスマネジメントを行い、これらを習得できるといいですね。
また反抗期や思春期による
ホルモンや自律神経の影響もあるかもしれません。
自我が強くなる時期にストレスを感じやすくなるのもそういった影響もあります。
3.自律神経が乱れている
自律神経を乱す原因や要因を明らかにすることが大切です。
それがわかったらその原因を解消するために動くことですが、わかりにくい場合もあります。
ストレス処理や身体リラクゼーションなどで副交感神経などの安らぎを体に再学習させていくことも有用な場合があります。
4.学校へ行きたくない
学校へ行きたくない理由をまずはあらためて出していきます。(見当たる場合ですが)
そのうえで修正・改善できること、外部と連携してうまく調節することも必要になる場合があります。
また自分のこころのうちを話し、そこに向き合っていくカウンセリング的なアプローチが有効です。
自分が生きていくうえで今の学校だけがそれをかなえるものでもないかもしれません。
広い視野で見たときにほかの学校やフリースクールでも実現できることもあるかもしれません。
そういった柔軟さも必要になる場合もあれば、今の学校で頑張ることで得られるものもあります。
5.起立性調節障害
中学生の約10%にみられ、不登校児童においては30~40%でこの症状が認められると報告されています。
病院で診察を受け、治療を進めていくことが大切ですが、カウンセリングアプローチで改善していくケースもあります。
以下の症状が3つ以上あることで診断されることがあります。
- 立ちくらみやめまいを起こしやすい
- 持続的に立っていると気分が悪くなり、ひどくなると倒れる
- 入浴時や嫌なことを見聞きしたときに気分が悪くなる
- 少し動くと動悸や息切れがする
- 朝なかなか起きられず、午前中調子が悪い
- 顔色が青白い
- 食欲不振
- へその周囲にときどき痛みがある
- 倦怠感がある、あるいは疲れやすい
- 頭痛
- 乗り物に酔いやすい
※これに血液検査や脳波測定など検査も行ってほかの病気ではないかを鑑別して診断されるのが一般的です。
薬での治療というよりは、
- 運動をして筋肉をつける(日常の活動量をしっかりとる)
- 水分と塩分をしっかりとる
- 栄養バランスを考える
- ストレスを減らす(精神状態を安定させる)
- 昼間に横にならない
- 寝る時間を少しずつ前倒しにする
などの行動によって改善していくことを推奨されているケースが多くあります。
しかし負の循環になって重いケースでは入院を余儀なくされる場合もあります。
6.愛着形成の問題
- お母さんや家族と離れたくない
- 学校や園に安心する場所がつくれない
- 家が安心
- 家から離れると不安
- 分離不安などなかったが、強い恐怖を感じてから変わった
そういった気持ちが強い場合も学校に行きたい気持ちが育たず、体もそれに反応することがあります。
自分の中の安心感を増やし、安心できる場所を増やしていくことも大切な方がいます。
7.人間関係の問題
人間関係の問題で学校に行くのがおっくうになったりすることで朝がうまく起きられないことが起きてしまいます。
人間関係のコツをカウンセリングやSSTなどで学ぶ機会を作れるといいですね。
8.変化が強い(入学、新しいクラス、発表しないといけない)
時期によって変化が著しい時があります。
そういったときはストレスの負荷が強くなりやすいので登校しづらかったり、いきしぶりがでることがあります。
それに身体が呼応してしまうことがあります。
9.無気力や疲労感
無気力などでうつうつとしてしまうことや寝ても疲れが取れない時には注意が必要です。
こういった場合は病院やクリニックで見てもらうことも大切ですが、カウンセリングなどでその問題に向き合うことで変化が生まれることも多くあります。
ゲームやYOUTUBEのやりすぎ
現代は脳を気持ちよくさせるゲームやYOUTUBEなどの動画などが一般的なものになってきています。
中毒性もあるのでなかなかやめられないことも少なくありません。
「おやすみ」といったあとも親に隠れてこっそりやってしまい、朝起きられない、という状態を繰り返す方もいます。
その場合、ルールや環境設定なども重要になりますし、中毒性を学ぶことも大切になります。
親子関係がこの件で悪くなることもあります。
その関係性がより朝起きる事へ悪影響をもたらすこともあります。
関係性を改善できるようにカウンセリングセッションなどを利用されると良いケースも多くあります。
4つの方法から考える「朝起きられない」ことへの対応
当施設では下記4つの方法から相談されるクライアントに最適な手段を組み合わせて、改善のサポートを行っております。
①カウンセリングによる対応
この朝起きれない問題ではカウンセリングアプローチが主軸になります。
カウンセリングでは、信頼関係をまずは大事にしながらも
- 何が朝起きられないことの理由や原因になっているか
- なぜそれがしたいのか
- 学校や人間関係はどうか?
- ご家族との関係性は?
- ストレスの溜まっている感覚はどうか
- 今後はどうしたいのか
などを聞き取りながら、起きられない理由について理解を深めます。
理由はひとつだけではなく、複雑に絡み合っていることも多くあります。
それらの原因や要因がわかってきたらそれを解消するように進んでいきます。
わかっていてもそれをやめることができない、といった現象が出てくることも多くあります。
その場合は、その気持ちをうまく扱いながら、スモールステップで少しずつ変化を促していきます。
ストレスが溜まっている場合は、それが発散できるようにセッションを進めていきます。
自分の本音を伝えられない方もカウンセリングであれば少しずつ出せるようになることもあります。
保護者の皆さんも大変なお気持ちを抱えていることがたくさんあります。
そういった心労を軽減させて、どのような関りを持つことが良いかを一緒に考えながら
「以前よりいい」
「ちょっと良くなってきた」
を繰り返しながら一緒に歩んでいきます。
②SSTによる対応
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)では、どのようにすれば他者とよい関係を結べるか、その問題や大変さが改善するかを学ぶことができます。ただ学ぶだけでなく、学んだ後は実践形式で体験していきます。
学校などでのお友達との関係性で問題を抱える場合では、このSSTを活用する場合があります。
そういったところで安心できることが増えることで睡眠の質を上げていくことに貢献します。
③ストレスマネジメントによる対応
負の連鎖になっている思考法を変化させることで、ストレスがたまった時の回復力や脱却の仕方を身につけることができます。
ストレスも対処や処理がうまくできるようになると睡眠の質に良い影響を与えます。
④身体的アプローチ
自律神経系が安定してくると日常の行動のしやすさや睡眠へ良い影響をもたらしてくれます。
心理面と身体面の両面で行えると相乗効果が見込めます。
番外編
睡眠の質を向上させるもの
睡眠の質を改善させる環境
なども重要になることがあります。
そういった点も補助的に行っていくことで改善に進んでいきます。
どのアプローチで進めるかも大事ですが、まずは信頼関係を!
名古屋こどもカウンセリングとSST教室のご案内
当教室では、直接面談して行う方法と電話やオンラインで行う方法の二つからご相談を承っております。
初回10分無料相談がお電話で行えます。(直接お電話してもらっていいですが、お電話が取れないときもありますのでご了承ください)
これはミスマッチ防止のため、本当に求めているものと合致できるかを判断するものとしてサービスとして行っています。
基本的なご利用料金は「個別セッション(約55分フィードバック含む)6000円」になります。
面談できる場所は、
〒466‐0856
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■ 参考文献
不登校と睡眠 平田郁子 大阪大学大学院連合小児発達学研究
The Journal of Child & Brain Development 14(1): 26-32 (2023)
夜眠らない子どもと朝起きられない子ども
https://jglobal.jst.go.jp/en/detail?JGLOBAL_ID=202402232772147352
知ろう! 子どもの”からだと心”(第6回)”朝起きられない”・”夜眠れない”の身体的背景 : 睡眠・覚醒問題https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.34433/pp.0000001824
日本の小中学生における睡眠不足と不登校の関係
