こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。
「人と比べてつらい」と感じたり、保護者が「子供が人と比べて過ぎていて心配」と感じる方に向けて、その問題に対応するカウンセリングやSSTについて書いていきたいと思います。
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周りの人と比べてしまう気持ちと理由
周りの人と比べてしまって、
- 落ち込む
- 自分にいらいらする
- 怖い・不安
- やる気がなくなってしまう
- 恥ずかしい
などの気持ちになることがあります。
比べてしまう内容も
- 容姿や見た目
- 勉強ができるかどうか
- クラスや友達の人気さ
- ファッションセンス
- 性格
- 家がお金持ちかどうか
- 親との関り
- 病気や症状
- 友達の多さ
- 面白さ(ユーモアのセンス)
- SNS
など人によってさまざまです。
人と比べてしまって嫌な感情を感じるだけではなく、自分を責めることにつながってしまうことも少なくありません。
人によっては帰宅後もぐるぐると考えて、うつうつとする日々を感じやすくなってしまうこともあります。
「そんなに人と比べなくてもいいよ」といわれるが、、、
「そんなに人と比べなくてもいいよ」
「自分は自分だから」
と書いてあったり、声をかけてくれたりしてもなかなかそれが難しいこともあります。
それはそうです。
人は他者と比べることで成長する能力を持っているからです。
- 勉強面で劣っていると感じるから頑張って努力する
- 自分もあんな風に美しく(かっこよく)なりたい
- 自分もあんな風に明るくなってみたい
- 自分もあんな風に人気ものになってみたい
- 自分もあんな風におしゃれになってみたい
- 自分もあんな風に面白くなってみたい
そう感じるからこそ、理想の相手をモデリングして自分の能力を引き上げようとしていきます。
芸能人やインフルエンサーなどをまねていく文化が若者には多くありますが、この機能のおかげでもあります。
比べて自分を成長させることは素晴らしいことですが、比べて落ち込み、自分を責めて、また落ち込む連鎖になることには注意が必要です。
比べる負の連鎖
- なんで自分はこうなんだ
- なんで自分はこんなにダメなんだ
- なんて自分はぶさいくなんだ
- なんで自分はこんなにも暗いんだ(ネガティブなんだ)
- なんで自分はこんなにも友達ができないんだ
- なんで自分はこんな体なんだ
- なんでこんなにセンスがないんだ
こういった「なんで自分は~」とくると自分を責めることにつながります。
それによって奮起して立ち上がれるならいいのですが、自分を責め続けて苦しくなり、うつうつとする場合はなにかしらその思考方法を変化させていくことが必要になります。
でも考え方を変えようと思っても染み付いた負の連鎖の思考法からなかなか抜け出せないこともあります。
自分でいろいろ調べて試していく手順もありますが、専門家に相談すると非常に速く的確な手順で負の連鎖から脱却できると思います。
相談は早くすればするほどいいことが多いですよ。
理想があるからこそ比べてしまう
人は何で比べてしまうのでしょうか?
よくこういう心理系の情報サイトでは、
- 自己肯定感や自信が低い
- 比べられてきた
- 他人から褒められたい
- プライドが高い
- SNSの見過ぎ
などの理由が書いてあります。
確かにそういうケースもありますし、理由や原因は一つではない場合も少なくありません。
人間は社会的な生き物です。
社会の中で逸脱していないかを「比べて」その中で適応するように進化してきました。
その社会的比較は生きる上で必要な比較でしょう。
そのうえで自分の望みである「理想」がある場合にまた比べる行為が強くなります。
「今の自分は今の自分でいいし、理想は特にない」
この境地に若者で入れる方はあまりいないかもしれませんが、大人になってこの境地になる方もいます。
比較がほぼないので心理的に楽ですし、自分自身を許容できているので非常に肯定的なエネルギーを身にまといます。
こういった人もある程度若き時代に比較して努力して伸びしろを伸ばしてきている方が多くいます。
こうやって考えてみると、人は比べて高みを目指す機能があるということです。
比べるという行為の裏に「自分の理想」があることが多いということです。
あなたの理想はどんなイメージでしょうか?
それはあなたが理想と決めたものでしょうか?
そのイメージは本当にそうなりたいのでしょうか?
その理想は自分に合っているでしょうか?
「高すぎる理想」がある場合、問題が出てくることがあります。
「今の自分」のとらえ方や扱い方によっては非常に苦しくなる設定を作ることにもつながります。
若者の時期は、まだ伸びしろがたくさんあります。
できるだけ自分の理想をもって自分をそこにひきあげることが仕事といっても過言ではないかもしれません。
しかし誤った、かなり無理のある理想を掲げてしまうことがあります。
無理のある理想によって、無数の失敗を重ね、疲弊してしまうことがあります。
自分に適した理想の再設定を行うことで非常に心地よく伸びしろを伸ばしていく方法があります。
4つの方法から考える「人と比べてしまう」ことへの対応
当施設では下記4つの方法から相談されるクライアントに最適な手段を組み合わせて、改善のサポートを行っております。
①カウンセリングによる対応
カウンセリングでは、まずは苦しい気持ちをお聞きしながらも
- 何が比べることの原因になっているか
- 理想はどのようなものがあるのか
- 遺伝的な影響と生育環境
などを聞き取りながら、「それが理由でこんなに比べていたのか!!」と理解につなげていきます。
なんでこんなに悩んでいたかがわかると自然とフッと心が軽くなりますね。
比べる理由も人それぞれ、自分の比べる理由をなかなか理解してもらえないことも理解していきます。
必要に応じて、
- 理想の再設定
- 原因を解消する
- 家族の協力や問題の解消を行う
- 比べるバランスを整える
などを行っていくことでその人のちょうど良い「他者との比較」になるように一緒に考えていきます。
保護者の方もこの「比べる癖」がある方もいらっしゃいます。
お子様と一緒に(別枠でやる方もいます)的確なアプローチをとることでその苦をやわらげ、生きやすくなるようにサポートもしています。
②SSTによる対応
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)では、どのようにすれば他者とよい関係を結べるか、その問題や大変さが改善するかを学ぶことができます。ただ学ぶだけでなく、学んだ後は実践形式で体験していきます。
比べてしまうこのケースでは、なかなかSST的な対応は出番がないですが、実際に一緒に現場に行って比べる練習、比べない練習などを行うことができます。
なぜこんなに反応するかを心理師と一緒に行くことで理解できるので、その場で納得したり、感情が軽くなったりする反応を得ることができます。
③ストレスマネジメントによる対応
ストレスマネジメントでは、生きづらい原因となるストレスを特定して、ストレスをできるだけ減らしていきます。またストレスからの回復力が弱いケースでは、それを強めるためのセッションや資源を活用します。捉え方を変えていくことによってストレスの強度が変わったり、発散する方法が増えるとストレス許容量が変化したりします。
負の連鎖になっている思考法を変化させることで、ストレスがたまった時の回復力や脱却の仕方を身につけることができます。
④療育による対応
なかなか療育を行う場面で少ないですが、他のスキルを獲得する際に「比べてしまう」ことに対する課題を設定していくことができます。
カウンセリング的な手順も入り、SST的な行動療法も伴い、そのお子様にあった提示を考えていきます。
そのお子様が理解しやすいものが最上だと考えます。
名古屋こどもカウンセリングとSST教室のご案内
当教室では、直接面談して行う方法と電話やオンラインで行う方法の二つからご相談を承っております。
初回10分無料相談がお電話で行えます。(直接お電話してもらっていいですが、お電話が取れないときもありますのでご了承ください)
これはミスマッチ防止のため、本当に求めているものと合致できるかを判断するものとしてサービスとして行っています。
基本的なご利用料金は「個別セッション(約55分フィードバック含む)6000円」になります。
面談できる場所は2025年4月に開室予定です。
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