
こんにちは、名古屋こどもカウンセリングとSST教室のしらいしです。
怒ったり、注意しても大人や親の言うことが聞けない場合、お子さんはもちろんの事、周囲の人も苦労が絶えません。
そういった大変さを抱える保護者さまに向けて、その問題に対応する療育について書いていきたいと思います。
怒っても(叱っても)言うことが聞けない?
私たちは、怒られると(叱られると)
- びっくりしたり
- 注目したり
- 話を聞かなきゃという意識が芽生えたり
- 反省したり
- 手を止めたり
- 今やってることを中断したり
といった行動をとります。
それは何か悪いことをしたのではないか?という推測や想定が働くからです。
相手が怒ることや伝えたいことがあるということを察知できているということです。
そして条件反射的に相手に注目できるようになっていることもそれを実現させる土台となっています。
しかし怒られたり、叱られてもなかなか思うような反応がなかったり、話を聞けなかったりするお子様もいます。
自分の子供時代にはできていたことができないとなると、理解に苦しむことも多くなります。
- 怒っても無反応(こっちを向かない)
- 叱っても笑ってる
- 怒っても遊びをやめない
- 叱っても全然話を聞かない
- 怒ったり叱っても行動が変わらない
- どんなふうに言っても行動が変わらない
- 注意したり、指摘すると癇癪が起きて大変
- 感情的になって伝えたいことが伝わらない
などなかなか伝わらない問題により、保護者の方も疲弊したり、イライラして感情的になってしまう二次的な苦労を抱えてしまいます。
なぜ怒られたり、叱られても言うことが聞けないのかの理由と原因
なぜ怒られたり、叱られても言うことが聞けないのでしょうか?
その理由と原因には、
- 自分の興味のある世界に没入してしまう
- 他者に興味を持てない(ルールやお話に興味がない)
- 怒られている、叱られていることがいかに大切であるかがわからない
- 切り替えが苦手
- 相手の反応が楽しくなってしまう(怒っている様子や困っている様子を)
- 言われたことがなかなか自分の中に入りにくい(理解しにくい)
- 早く遊びたくて話が聞けない(意識は遊びに向かっている)
- 知的発達の問題
- 発達障がいの問題
- 耳で理解する力の問題
- 関係性の問題
- 環境設定と報酬の問題
などがあります。
自分の興味が強いお子様は他の情報が入る余地をもてなかったり、意識が他に向かうことが難しくなることがあります。
他者に興味が持てないお子様はなかなかお話が聞けなかったり、ルールの重要性が理解できません。
怒られていることや叱られることがどういう意味でどれほど重要なのかがわからない場合、それが重要であることを体感的に理解できるようにしないといけません。
切り替えが苦手なお子様は楽しみの途中で割って入られてもやめることができなかったり、癇癪につながってしまうこともあります。
相手が怒っていたり、困っていると楽しくなってしまう特性のお子様もいます。このケースは成長すると反社会的な行動につながってしまう恐れがあるため、できるだけ早く療育などで学ぶ機会を作らなければなりません。
言葉で言われても理解がしにくいお子様もいますし、「やっちゃダメ」という方向での指摘があまり理解できないお子様もいます。
知的な発達の遅れや発達障がいの問題によって「言うことを聞くこと」に難しさを感じることも多くあります。
耳から入る情報に対して理解がしにくくなるお子様もいますので、理解しやすい形で伝えていく必要があります。
CCQと適切な行動
CCQという言葉をご存じでしょうか?
CCQとは、
①保護者の気持ちをおだやかして(おだやかになって)ーCalm
②子供に近づいて(子供の顔がこっちに向きやすい位置に行って)ーClose
③静かな声で(人によっては低い声で)ーQuiet
の3つを意識して伝える方法です。
保護者と発達障がいを持つお子様とのペアレントトレーニングとして発展してきた方法になります。
子供に近づいて、意識を保護者に向けてもらい、穏やかで伝わりやすく伝えることで指示や言うことが入りやすくなります。
これがすべて万能な方法ではないですが、基本的なスタンスとして活用するに値します。
そのうえで、
- 伝えることは1回でいつの事だけにする(○○をかたづけて○○しなさい→片付けよう)
- 事前予告をする(あと10秒したら片付けます)
- 必要に応じて繰り返し伝える(あと3秒でかたづけるよ、3,2,1)
- 行動を始めたり、できたら褒める(報酬)(すごいもう片付け始めた?)
なども踏まえて活用していきます。
怒られたり、叱られるような場面では、
なんでそんなことをやったの?と理由を聞く場面
どうしなきゃいけなかったの?と適切な行動を想起させる場面
などもあると思います。
特に前者の理由を聞く場面では、質問のレベルが高くうまく答えられないお子様もいます。
後者も適切な行動を理解できていない場合はうまく答えられません。
その場合には、
「適切な行動を教える」
ことが大切になります。
できることなら一緒にやってみようとできるといいですね。
体幹的に理解して習慣化しやすいお子様もいますので、頭での理解とともにやっていけたらいいですね。
(当教室の療育ではここまでやるのですが、お家では難しいことも多くありますね)
子供が言うことを聞くには何が大切か?
子供が保護者や大人の言うことを聞くには何が必要なのか?
先ほど話しました「適切な行動」を知ることもとても大切ですが、もっと重要なことがあります。
それは、
〇保護者との関係性と習慣
〇お家での構造化と報酬の設定(一貫性)
です。
お子様によって
①どのような関係性と関りが必要で
②どれくらいの報酬があって
③どのような構造が適切か
によって子供は大きく変化していきます。
詳しくはご相談いただければと思います。
療育による対応
療育では、
- どのような反応であると意識が変えられるかをチェックする
- 言葉・視覚・物語どのような形で入りやすいか
- 感情のコントロール
- 癇癪トレーニング
- 切り替え課題
- 相手の気持ちを理解する課題
- 推測、想定トレーニング
- 話を聞いて行動するトレーニング
- 自分の興味に空きスペースを作る課題
- 指示を聞けるコンプライアンス課題
など言うことが聞けるようになるための課題を行っていきます。
しかしまずはお子様と先生の関係性が楽しくなければなりません。
お子様がどの刺激に喜びや楽しさを感じるかを理解し、報酬として設定して楽しく療育を行います。
先生といると楽しいから、人に興味を持つ。
人に興味を持つから話を聞ける
そのような流れを作っていきます。

ペアレントトレーニングも同時にすると効果倍増です
名古屋こどもカウンセリングとSST教室のご案内
当教室では、直接面談して行う方法と電話やオンラインで行う方法の二つからご相談を承っております。
※離席する、席に座れない場合のオンラインは非常に難しいことが多くあります。報酬の設定などにもよりますが、難しい場合は、対面が基本になります。
初回10分無料相談がお電話で行えます。(直接お電話してもらっていいですが、お電話が取れないときもありますのでご了承ください)
これはミスマッチ防止のため、本当に求めているものと合致できるかを判断するものとしてサービスとして行っています。
基本的なご利用料金は「個別セッション(約55分フィードバック含む)6000円」になります。
面談できる場所は、
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