失敗するのが苦手。。。

うまくいかないと思ったらやめちゃう。

苦手なことはやりたがらなくて。。。

失敗が怖くて園や学校へ行けない。。。

失敗やうまくいかないことに対して非常に強く嫌悪感を感じる子供たちが増えてきています。

その嫌悪感や恐怖、苦手意識によって学ぶべきことを学ぶ機会が減ってしまうことも起きてしまうことがあります。

この記事では、そんな子供たちに対してカウンセリングや心理療法、療育でできることについて書いていきたいと思います。

失敗することが苦手、怖い、癇癪が起きる


失敗することが苦手で、

  • 挑戦することができない
  • 勉強や運動が嫌いになった
  • 回避したい、逃げたい
  • うまくできないから怖い
  • 怒りや癇癪がすごい
  • ストレスがたまり不適切な行動が増える
  • 受けられない授業やテストがある
  • 園や学校へ行きたがらない
  • 不登校になってしまった

などが起きることがあります。

失敗は誰でも好きなものではないですし、できればしたくないものです。

ですが、人生を歩む中でどうしても何回も何十回も何千回も通らないといけないものです。

その中で心が折れて、うまく歩めなくなると、日常生活にも支障をきたしてしまうことがあります。

そのなかでお子さんを理解していくことは大切なプロセスになりますが、今置かれている時代的な難しさも理解する必要があるかもしれません。

戦時中、生きるかどうかの時代では失敗のストレスは微々たるものであり、それ以上の恐怖や強いストレスがありました。貧乏な時代には、親を助けたい、おいしいものが食べられるようにという強い志があったためにストレスに打ち勝っていました。現代では物質的豊かさとストレスを減らしてきた快適性、そしてゲームなどで強い快刺激を得ることが普通になっているため、ちょっとしたストレスを強く感じてしまう傾向が強まっているのかもしれません。それは現代を否定しているのではなく、そういう難しさの中に私たちは生きているということを理解することも必要かもしれません。

失敗と不快感情


成功するとよい気分を味わえます。

快刺激を得ることができます。

失敗すると多くの場合、良い気分とは言えず、

不快刺激を得ます。

そのため失敗したり、うまくいかないと、

いやな気分を味わったり、

それを回避したいくらい怖がったり、

怒りや癇癪で興奮したり、

してしまうこともあります。

子供の場合、失敗の意味やどのように失敗を生かしていくかが深く理解できていないために

不快感情が強まる傾向があります。

快感情=良いこと

不快感情=悪いこと

という単純な理解のまま進んでいると、

失敗⇒不快感情⇒ダメなこと⇒ダメな自分

といった認知によって

感情が強くなることがあります。

そのためどのような「失敗に対する認知と知識」ができているかが重要になります。

失敗することやうまくいかないことに対して新しい認知ができてくると感情の出方が変わったり、反応も少しずつ変化していきます。

そういったところは、カウンセリングや心理教育的な場面で

本人に分かりやすい形で説明しております。

特に図の構図で覚えていくとわかりやすいお子さんも多くいらっしゃいます。

お子さまによって説明の仕方は異なりますし、どの程度の認知レベルかによって理解できることが異なります。

失敗に対する強さ「失敗耐性」


認知的なことが理解できてもそれは自転車の後輪ができたというイメージです。

前輪がなければうまく機能しません。

その前輪が「失敗耐性」です。(勝手に私が作った造語です)

失敗に対しての強さは失敗してきた経験値と肯定的な認知によってはぐくまれます。

このあたりの建設的な理解を作らなければなりません。

その理解を作ることが大切になります。

それができてきて、車輪が動き始めれば、あとは自分で進んでいけることが増えてきます。

ただ強い恐怖や苦手意識が出てくるともっとやらないといけないことがあります。

失敗に対する強い苦手意識と恐怖のケース


失敗に対して強い苦手意識と恐怖がある場合はまた別の対応が必要になります。

トラウマや強い嫌悪記憶があればそれを快方へ向かう手立てが必要なこともあります。

傷つきがあればその傷つきを癒すことも必要かもしれません。それは言葉だけでなく、絵も使うことがあります。

身体的強い反応があればその強い防衛反応に対してアプローチすることもあります。

このような対応をして、上記のことを行わなければ進めない方もいます。

失敗と自分


失敗と自分

といったように枠組みを分離して、捉えることも実は非常に効果的であったりします。

失敗することはダメなこと

だから失敗する自分はダメな子

といった認知を自動で行っているようなお子さんには効果的になります。

失敗する自分はダメだ

という負の認知でダメージを毎日重ね

  • 動けない
  • 無気力になってきた
  • やる気が出ない
  • 意欲がわかない
  • 元気がない
  • 問題行動が増えた
  • 拒否や抵抗が増えた
  • イライラや癇癪が増えた(暴れる)

といったことにつながることも少なくありません。

ご家族の協力


ご家族の協力があれば、その進みは加速します。

こちらではカウンセリングや心理療法、療育的な方法でアプローチしていく中で、学んでもらったことを保護者の方にシェアして一緒に家でも使う練習をしてもらっています。

脳神経系は使えば使うほど神経を太くして繋がりあい、その行動を増やしてくれます。

ご家族のご協力で新しい行動パターンが身についてきます。

失敗が苦手に感じやすくなる特性


失敗が苦手に感じやすくなる性格的特徴や特性があります。

  • 完璧主義
  • 理想が高い
  • 強い劣等感を感じている
  • 優越コンプレックス(人より優れていたい)
  • こだわりの強さ
  • 自信がない
  • 失敗を多く経験しすぎた
  • 成功が少ない
  • 認められたい、褒められたい、承認欲求が強い
  • 失敗すると嫌な反応をされる(罰や叱責)
  • 自己中心性が強い
  • No1への強い欲求
  • 比較が強い

などが影響されることがあります。

このあたりの特性はバランスの問題もあるので、どのようなバランスで認知していくかも重要です。

バランスを調整するアプローチをスケールを使って行っています。

認知が難しいケースではどうするの?


話を聞いて学習することが難しいお子さまには

快刺激と不快刺激

などの刺激を用いてわかりやすく提示していくことや

絵や図だとわかる方はその方略もよいかもしれません。

そのお子さんが理解しているものを用いて理解を促すことはできるでしょう。

成功体験をたくさん積んでいくことで建設的な認知やイメージをつけることもできますね。

しらいし先生
しらいし先生

早いうちに乗り越えておくと人生が歩みやすくなると思います。

失敗が苦手でこわいと感じるお子さまに向けたアプローチ


失敗する強さを持つことは、人生で大きな精神的財産となると思います。

学校では失敗することも多くありますし、生きていく上では必要不可欠です。

失敗ストレスをうまく処理しながら、それを活かして進める力を持てるようにセッションを行っております。

カウンセリングアプローチでは、お子さまの話を聞きながらその苦しさに共感しながらも一緒に乗り越えていくべく、一つずつ階段を上がっていきます。(傷つきやトラウマがある場合、その回復が優先されます)

その時々で必要な心理療法を用いたり、イメージや絵を使ったりします。

遊びを通した失敗耐性練習も結構楽しいとおっしゃるこどもさんも多く、楽しく乗り越えていくことも大切にしています。

失敗で出てくる感情に対して2つの言葉を作っています。

この2つを使えば、うまく流せたり、その不快感情をうまくエネルギーに転嫁させることができます。(強い感情の時は使えないですが、少しずつ活用が増えていきます)

それを徐々に使いながら覚えていく感じです。

身体的アプローチでは、防衛反応を癒したり、身体操作で失敗耐性を作るトレーニングも楽しく行ったりしています。

SSTでは、失敗をリハーサルして、適切な反応を繰り返し練習していく中で新たな行動パターンを創っていきます。

療育では失敗に関連する発達的な課題に対してアプローチしていきます。

どの方法を用いるかは、お子さまの個性や特性、そして今の状態にあったものを選定します。

何より先生との信頼関係が最も基礎になるので、その関係性を作りながら楽しく学び、向き合っていくことが基本となります。

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カウンセリング(心理療法)とトレーニング料金

個別セッション:6000円(約55分)

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